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☆研究日誌☆

こんなものは本来公開すべきではないのかもしれない。
しかし、不勉強の実態をあえて世間に晒すことで自らを「他律」すれば、
少しは研究も進展するのではないか、と考えた。



2003年2月の日記


Schon wieder
全く進展なし。あ、あ、また例の症状が・・・・!
2003年2月1日(土) No.109

もう少し
2/1(土)Der Blinde S.159
2/4(火)Der Blinde S.160
早く研究モードに入りたい。
2003年2月4日(火) No.13

もう少し
2/1(土)Der Blinde S.159
2/4(火)Der Blinde S.160
早く研究モードに入りたい
2003年2月4日(火) No.110

ふう
眠くてたまらないのだが、執念で、Der BlindeS.161-163

明日から研究モードに移行することをここに宣言す。
2003年2月5日(水) No.14

亀のように
この二日間で、Der BlindeS.164-165.これが全て・・・
2003年2月7日(金) No.15

風邪のせいにしておこう
一週間ほど前からのどが痛かったのだが、卒論騒動が終わって気が緩んだのか、例の人たちに腹を立て過ぎてエネルギーを消耗したのか、風邪の症状が急に悪くなってしまった。一気に直そうとして「天の湯」に行ったのも逆効果だったかもしれない。おかげて半日まるまる空いていたのに、ほとんど寝て過ごしてしまった。
というわけでDer Blinde.S.166-167.のみ。
2003年2月10日(月) No.16

計画は変更されるためにある?!
 先週は、研究活動らしいことはほとんどできなかった。研究モード宣言はあっさり破棄されてしまった。
 しかし、今回の神戸出張の合間を縫って阪大に行き、「こんな感じで博士論文を書こうと思いますがよろしいでしょうか?」とお伺いを立てねばならない。
 出発当日の朝になってようやく、章立てを書き上げた。18日は久しぶりに待兼山を上がり、林、三谷両先生の前で簡単なプレゼンテーションをした。
 結果は、「まあ、これでOKだから、できるだけ早く書いてください」、といったところだった。まずはほっとした。
 しかし、課程博士なら300枚で済むが、論文博士となると1000枚近くは書かないといけない。一体、いつ書くというのだろう。
2003年2月19日(水) No.17

なし
『日常』のような状態なので、当然のことながら進展なし。

ある人から、「カミュはその後どうなりましたか?」と訊ねられて、答に窮す。
2003年2月21日(金) No.18

再開
パトリック・マスターソン:『無神論と疎外 ―現代無神論の哲学的源泉の研究』 法律文化社 1971=1980年、第2章の途中まで。

神戸出張の合間に山内君に誘われて三宮の古本屋で見つけた本。50年代の「不信」の思想のコンテクストを押さえておこうと前々から思っていたのだが、「不信」の側から、「信」の形而上学の無根拠性を暴くというスタイルの文献ばかりで、それではコンテクストの片面だけを見ているのではないかという疑念を捨てきれずにもいた。で、「カトリシズムの立場に立つアイルランド形而上学教授」なら、有限的存在としての人間が自己主張しまくっている時代に、無限=絶対的創造者を何とか根拠づけようとして、あれこれ思考と論理のアクロバットを見せてくれるのではないか、と思って買った。
 だが、今ままでのところは、ほとんど教科書のような展開だ。なんせ、デカルト→カント→ヘーゲル→フォイエルバッハ→マルクス→実証主義→実存主義、と続くのだから。まあ、デカルトから実証主義までは長い長い前振りで、信の/真の敵は「実存主義と偶像の拒否」なんだろう。
今一つ盛り上がりに欠けるが、「偶像否定の絶えざる変奏」としてのフリッシュの仕事の思想史上の位置を確認するために、今のところ最後まで読む予定。

Der Blinde s.167-171. この<盲人の前で繰り広げられる演戯>の価値がデュレンマット研究者の間においてすらあまり認められていないのは何故なのだろう。(ついでに言えば、フリッシュのMein Name sei Gantenbeinの中心的着想である<盲人のふりをする男の演戯>と、ここでの演戯とは明らかに対を成している)。想像力という「舞台」自体が舞台で演じられるというあからさまなメタ演劇はどこの国でもあまりうけないのかもしれない。やはり視覚的な演戯の方がうけるんだろうな。
2003年2月24日(月) No.19

ここでも問題は超越だ
Der Blinde. s.171-180.

超越を仮構することへの飽くことなき欲望。無意味の輝き。そして砂漠。初期のデュレンマットはいい! 遥山君なんかそのまま「大公」の役ができそうだ。どうして日本の演劇青年は海外や過去の大物から学ぼうとしないのだろう。そうすればもっと飛躍できるのに。

『無神論と疎外』 第2章の終わりまで。カントになるととたんに読むスピードが落ちた。純粋な哲学者が考えるように考えるのは難しい。私の学問上の弱点の一つ。
2003年2月25日(火) No.20

今日はまあいいでしょう
前期日程の採点があったのでさすがに研究はゼロ。

今日はまあいいだろうと自分で自分を許して、明日からまた研究モードを復活させよう。
2003年2月26日(水) No.21

呻吟の果てに
 『日常』に書いたような理由で、午後三時近くになってようやく「研究モード」に復帰する。はずだったのだが、メールボックスを開けてみるとまた新たな「お仕事」が・・・
 その他諸々の「お仕事」を片づけて、五時頃からマックに向かう。
 今月中に、十一月に台湾で開かれるシンポジウムのレジュメを提出しないといけないので、それに取りかかる。
 書きたいことのおおよその輪郭は決まっている。散文的に言えば、
「フリッシュ・ナラトロジーを人文・社会科学における出来事の記述をめぐる問題圏に位置づける」
というものである。
 ところが、このテーマをもう少しかっこいいものに「翻訳」しようとしたところから、呻吟が始まった。どうもキャッチーなタイトルが思い浮かばないのである。
 本文を書いてしまってからタイトルを考える、という手も当然あるのだが、もともと拡散的なテーマなので、それをやるとA4一枚にまとめるのは難しいという予感があった。
 で、マックを前にして、書いては消し、呻吟しては、また書いてみる、というのを繰り返した。
 ようやく一時間後に主タイトルが決まった。しかし、サブタイトルがどうしても出てこない。
 一般論的に言えば、タイトルが決まらないのは書きたいことが自分でもよくわかっていないからである。今回に関しては事情は微妙に異なる。書きたいことの輪郭はほぼ見えているのだが、それをどのようなコンテクストの中に置くのか、どのような理路を辿って「物語る」のかというところに迷いがあったのである。
 詳しくは書かないし、書けないのだが、私の提出するテーゼが歴史認識の問題とどうしても関わってこざるをえないのが、迷いの主たる原因である。さらに言えば、単なるフリッシュ研究ではなく、人文・社会科学におけるナラトロジーをめぐる議論に一石を投じたいという大それた野望を抱いている(にもかかわらずそこまでの力量は自分にはないのではないかという疑念も同時に抱いている)ことが、迷いに拍車をかけた。
 で、さらに呻吟すること約二時間にしてようやく

虚なるものの場所 ―出来事と物語のあわいを求めて(<きょ>ではなく<うつろ>と読んで下さい)

というタイトルにたどり着いた。まだ、どこかピンとこないところがあるのだが、今日のところはこれが限界である。(「あわい」を漢字にすると「間」となって<あいだ>と読まれてしまいそうなのがいやだ。しかし、「あわい」のままだと何か間延びした感じがするのだ)
ちなみに、先週阪大で話し合いをした博士論文のタイトルは

「私」の神話学 ―マックス・フリッシュの「順列の演戯」

である。数年来、「順列の演戯」ではなく「順列の美学」という言葉を使っていたのだが、主タイトルの「神話学」と「美学」で「学」が重なっているのがどうも「美」しくないという思いが次第に強くなり、何か良いアイデアはないかと考え続けていたのだ(ドイツ語で書けば神話学=Mythologieと、美学=Ä sthetikなので問題はない)。ところが、もうそろそろ神戸に向かわなくてはならないという時間になって、「ほわっ」という感じで、「美学を演戯に変えれば、問題はクリアーされるし、それどころか論文全体の企図にもよりかなっている」という思いつきが浮かんだ。
 今回もこの「ほわっ」が訪れてくれるといいのだが、思いつき(Einfall)の主体は、正確に言えば決して「私」ではないのである。Einfallとは「突然の来訪」なのだから。というわけで「待つしかない」わけだ。
2003年2月27日(木) No.22

politically incorrect
 八時前までかかって「お仕事」を片づけた後、某所で、昨日タイトルだけ考えついた、国際シンポの発表要旨の本文を書く。
 書きながら次第にはっきりとしてきたのは、私が発表しようとしていることは、学問的には(少なくとも一定程度には)コレクトだが、おそらくポリティカリーにはインコレクトだということである。辞書で確認してみたところ、incorrectには「不正確な、間違った、穏当でない」という訳語があてられていた。「ポリティカリーにコレクト」な人たちに採点してもらえば、不正確な:1、間違った:3、穏当でない:5、といった「評点」がいただけるであろう?!
2003年2月28日(金) No.23

なし
進展なし
2003年2月29日(土) No.24


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